適正在庫量を調べる方法は?
企業にとって必要以上の在庫を持つことは様々なデメリットがあることは、前回お話ししたとおりです。
では、自社の適正在庫はどのように調べればいいのでしょうか。
まずは個人のKKD(経験と勘と度胸)や個人の責任に依存しない、在庫基準(ルール)を定めることから始めましょう。
在庫基準の定め方
まずは、在庫に関わる数字を正確に把握しておきましょう。
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Step 1
商品の売上傾向から特性と重要度を検討
- 売れ筋を分析
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- ABC分析
- RFM分析 など
- 商品の動きを把握
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- 在庫回転率
- 在庫回転期間
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Step 2
在庫のグループ分けと、グループ毎に在庫基準を設定
- 対象商品とグループ分け
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- (グループ分け例)
- 仕入商品・製造商品
- 原材料・中間品・製品
- 経年劣化 など
- 在庫基準の設定
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- 適正在庫
- 発注点
ある程度基準が見えてきたら、先に定めた在庫基準に基づいて、実際に運用してみましょう。
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Step 3
在庫基準に基づき業務
- 適正発注
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- 適正量の発注
- 発注計画の立案
- 在庫基準の見直し
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- 在庫量の増減
- 売れ筋の変化
- 会社方針の見直し
- 販売・生産計画を考慮
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Step 4
適正在庫の精度向上
- 需要予測の精度向上
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- 売上計画の精度向上
- 外的要因の把握
※市場変動(需要動向)
※変動要因(季節など)
- 関連業務の継続的な改善
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- (例えば製造業の場合)
- 小ロット生産
- 受注生産
- 部品共通化
- 製造リードタイムの見直し
これらの把握→運用→分析→見直しのサイクルを繰り返すことで、自社に合った「適正在庫量」の精度も向上し、各担当者は安心して業務を遂行することが出来ます。
適正在庫量の維持には継続的な取り組みが不可欠です。
作業を自動化してくれる在庫計画ソフトなどを活用するのもいいですね。
- ※本コラムは、公開日時点の情報で記載しています。情報は今後変更または更新される可能性があります。